こども歯並びを整えるさまざまな矯正装置
永久歯の萌出スペース確保のための
顎の幅の拡大を行う装置
悠太こども矯正歯科では、複数の方法でお子様の顎の成長を促す治療を行えます。歯並びや顎の形状に不安を覚えた場合は、まず当院のカウンセリングと検査をご利用いただき、治療が必要などうか、どんな治療ができるのかなどをご確認ください。
取り外し式拡大床装置
6歳ごろから使用できる取り外し式の拡大床装置です。お子様の顎を拡大させることで永久歯が正常に生えるためのスペースを確保し、美しい歯並びへと導きます。
1日10時間程度は装着しなければ効果が出ませんが、食事や歯磨きの際に自分で付け外しができることが取り外し式拡大床装置のメリットです。拡大床そのものの洗浄も可能なため、清潔な状態も保てます。
固定式拡大床装置 クワドヘリックス・バイヘリックス
上顎用のクワドヘリックス 
下顎用のバイヘリックス
固定式の場合は、先述した取り外し式とは顎を拡大させる方法論が異なります。固定式の場合、臼歯に金属製のバンドを引っかけてから口蓋にワイヤーを固定し、歯列に少しずつ圧力を加えながら顎を広げることが特徴的です。
「クワドヘリックス」は上あご、「バイヘリックス」は下あご用で使用します。八重歯などの叢生（そうせい）や、内側に向かって傾くように生えた歯を矯正する目的で使われる矯正方法です。
急速拡大装置(ラピッドエクスパンジョン)
急速拡大装置（ラピッドエクスパンジョン）とは、子どもの上あごを成長させるために使う装置です。上あごの発育は10歳までに完了することが多いため、10歳から11歳頃までの子どもに対して使うことで、上あごの正常な発育をサポートできます。
上あごは左右の骨で構成されていて、「正中口蓋縫合」でつながっています。正中口蓋縫合に骨ができることであごが育ちますが、発育の度合いは人によってさまざまです。歯並びを整えるためのスペースを確保しやすくしたい場合は、急速拡大装置を使うと良いでしょう。
拡大方法
装置の取り付けやメンテナンスは歯科医が行いますが、毎日の拡大は保護者のみなさまにお願いしています。方法は簡単で、装置の中心にある穴にネジ回し用の針金を入れて、回転させるだけです。回転数は、拡大させる量から逆算して歯科医が決めています。
急速拡大装置を取り付けた日やネジを回した直後に、子どもは強い違和感を覚えやすいです。保護者さまに痛みを訴えることもありますが、一時的なものなのでとくに心配はいりません。
急速拡大装置と他の
拡大装置との違い
拡大装置にも、さまざまな種類があります。急速拡大装置のメリットは、正中口蓋縫合を拡大させるため、臼歯部が歯体移動（平行に移動）することです。また、同時に鼻腔まで拡大できるため、口呼吸から鼻呼吸への改善も図れます。
急速拡大装置の特徴
急速拡大装置の特徴を簡単にまとめると「上あごを左右に広げられること」と「口呼吸を改善できること」の2点です。上あごが広がることで同時に鼻腔も広がり、呼吸時の気流の流れが良くなるため、鼻呼吸しやすい体質へと変化します。
鼻呼吸をする人の舌は上あごに密着しますが、口呼吸をする人は口がぽかんと開き、舌の位置が低くなりがちです。この状態が続くと頬に余計な力が加わり、圧力で歯列が内側に傾いて歯並びが悪くなります。この悪いサイクルを断ち切れることが、急速拡大装置の特徴です。
顎の成長を促進または抑制する装置
ヘッドギア
ヘッドギアとは、上顎の臼歯に金属製のバンドを装着した状態で「フェイスボウ」という装置を差し込み、圧力をかけて後方へ歯を引っ張る矯正治療です。装置の終端にはゴム製のバンドがついていて、これを頭に引っかけることで後方に圧力をかけて歯列を矯正します。
ヘッドギア使用目的と使用方法
①上あごの奥歯を後方へ移動させる。
・前歯を後方に移動させるための隙間の確保を行う。(歯性上顎前突)
・永久歯の生える隙間の確保を行う。
②上あごの成長を抑制する。
・上あごが前方に位置している場合に成長の抑制を行う。(骨格性上顎前突)
使用方法
取り外し可能な装置となります。 基本的に就寝時は必ず装着することが望ましいです。 1日12時間以上で高い効果が発揮されますので就寝時以外にも在宅時で無理のないように使用して下さい。
(装着を続けることで効果を発揮しますので毎日平均10時間以上を目標に使用して下さい。)
ヘッドギアの目的・効果
ヘッドギアは小児矯正と大人矯正の両方で利用が可能です。小児矯正の場合、ヘッドギアを使うことで奥歯の噛み合わせを矯正することで、永久歯が生えるスペースを確保することも目的に行います。また、上顎の成長が原因で起こる「出っ歯」などの問題を抑えやすくなることもメリットです。
大人の場合は、主に前歯などを矯正する際、奥歯を移動させる必要が生じた場合にヘッドギアを利用します。奥歯を正しい位置でピン止めすることにより、前歯への圧力をかけずに済むため、矯正後の後戻りを抑制する効果にも期待できる治療です。
バイオネーター（機能的矯正装置）
バイオネーターは、下顎の成長を促すために使う矯正装置です。下顎の成長が止まっていない成長期のお子様が利用でき、「出っ歯」「過蓋咬合」といった問題を防ぐ効果に期待できます。
装置は自分で付け外しができ、就寝中を含めて1日10時間程度装着するだけで無事に矯正できるため、見栄えの悪さなどに悩む心配はありません。
フェイシャルマスク(前方牽引装置)
フェイシャルマスクは、上顎が成長過程にある11～12歳ごろまでに利用できる矯正治療のひとつです。1日12時間以上装着することで、成長期のお子様の受け口を改善できる可能性があります。
また、上あごの固定装置 (リンガルアーチ)のフックと取り外し可能な装置 (フェイシャルマスク)を組み合わせてゴムを併用して上あごを前方に牽引することが可能です。